更新日:2025年5月20日
【問題児力】
私は昔、いわゆる「問題児」でした。
好きな子のスカートをめくったり、母のお金を盗んだり。
弱い子をいじめ、本屋で万引き、おもちゃ屋でも……。
母にとって私は、毎日が不安と心配の連続だったと思います。
そんな私が、母のありがたみに初めて気づいたのは、大学進学で京都へ旅立つ日。
駅のホームで、静かに手を振る母の姿を見た瞬間、涙があふれました。
ああ、ここまで育ててくれたのは、この人だったんだ。
やっと、そう思えたのです。
その後、私は結婚し、妻とニュージーランドへ。
けれど、その頃母は天国へと旅立ちました。
孫の顔を見せることは、叶いませんでした。
今、教育の現場で子どもたちと向き合う日々の中、私は確信しています。
「問題児」と呼ばれる子どもたちこそ、秘めた力を持っていると。
だからこそ、保護者の皆さん、特にお母さんたちには伝えたい。
どうか信じてあげてください。
子どもは、自らの力で変わる日がきっと来ます。
私がそうだったように。