更新日:2025年7月4日

「整う」というごほうび

しばらく前からでしょうか、「整う」という言葉をよく耳にするようになりました。

昔は「謎かけ」で「整いました!」と使われていたのに、今ではサウナに入ったあとに「整った〜」なんて言葉が流行っています。

 私の場合、ジョギングをしているのですが、走り終えたあと汗が出て、呼吸が整って、体が軽くなる。

心もスッキリして前向きな気持ちになる。あの感じがまさに“整う”という感覚なんだと思います。

 ふと考えました。

大人が感じるこの「整う」という感覚、子どもたちにも伝えられたらいいなと。

たとえば、勉強。ちょっとしんどいけど、机に向かって集中してやり切ったあと、自分でも「よくやったな」って思える瞬間があります。

部活もそうです。試合に勝てたかどうかじゃなくて、「やりきった」「全力でぶつかった」そんな時間のあとに、心の中に小さな達成感が広がって、気持ちが前向きになる。これもきっと“整う”の一つ。

 頼まれごとをちょっとだけ頑張ってやってみたときもそうです。

「ありがとう」って言われたときの、ふわっと温かくなるあの気持ち。

自分の中の空気が少し澄んでくる感じ。あれも心が整った証拠なんだと思います。

子どもたちには、「やらされている」じゃなく、「ちょっとがんばってみると、気持ちが整って気持ちいい」ってことを体で感じてほしい。

それが、続ける力につながるし、頑張ることの意味を教えてくれると思います。

整うって、誰かに見せるものじゃない。自分だけのごほうび。

そんな気持ちを、大人がちゃんと伝えていけたらいいなと思います。