コンフォートゾーンを抜け出す
今日は「コンフォートゾーンを抜け出す」というテーマで書きたいと思います。
実はこのテーマ、前回の「ブックスマートとストリートスマート」のときにも書こうと思っていたのですが、肝心の言葉を思い出せずにそのままになっていました。
コンフォートゾーンとは、「自分にとって心地よい状態」や「安心できる領域」のことを言います。
たとえば、外出せずに家にいることが多い、いつも同じ道を通ってしまう、新しいお店よりもなじみのお店を選ぶ、新しい業務に挑戦するのが怖い、目標を無難に設定してしまう…。
人間関係でいえば、新しい友人をつくるのが面倒で、気心の知れた人たちとの関係だけを続けてしまうこともそうです。
考えてみれば、私自身、節目節目でコンフォートゾーンを抜け出してきたように思います。
大学を卒業して入社したJTBに6年間勤めましたが、その間、いつか海外で暮らしたいという夢を持っていました。
その夢を叶えるべく、結婚後に妻と2人でニュージーランドへ渡り、5年間の滞在中に子どもを2人授かりました。
現地ではワークライフバランスが整い、穏やかで心地よい日々を送っていましたが、ふと「こんなぬるま湯のような生活でいいのか、若いうちにもっと挑戦すべきではないか」と感じ、再びコンフォートゾーンを抜け出し、日本に帰ってきました。
帰国後は老舗の豆屋で関東駐在の営業として16年間働き、取締役にまでなりました。
安定した生活ではありましたが、やがてまた「このままでいいのか」という思いが心の中に芽生えました。
45歳のとき、自分の人生を棚卸ししてみると、「子どもが好き」「教えることが好き」という思いが、どうしても抑えきれずにあふれ出してきたのです。
そして50歳のとき、私は再びコンフォートゾーンを抜け出し、起業し、学習塾を開校しました。
子どもは4人、高校・大学生の時期でしたから、妻はとても不安だったと思いますし、今も迷惑をかけているかもしれません。
それでも、自分が心からやりたいことに挑戦し、1日1日を精一杯生きる姿を子どもたちに見せることこそ、最大の教育だと信じています。
コンフォートゾーンを抜け出すということは、自分自身への挑戦であり、「生きている」という実感そのものだと思います。
勇気を出して一歩踏み出すたびに、新しい自分に出会える。
私はこの感覚が好きですし、これからも命ある限り、日々その実践を続けていきたいと思います。
あなたは今、コンフォートゾーンの中にいて、何か迷っていませんか?
もしそうなら、ほんの小さな一歩を踏み出してみませんか。


